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相談できるチームが事故を防ぐ!1on1でつくる“止まらない”安全現場

現場で事故を防ぐには、小さな不安や違和感をすぐ相談できる場が欠かせません。
その「相談しやすさ」をつくる有効な方法が、リーダーによる1on1ミーティング。普段は上がりにくい本音を拾い、見えないリスク(疲労・焦り・ヒヤリ)を早めに察知できます。この記事では、1on1を使った相談しやすい雰囲気づくり、心理的安全性を高める関わり方、10〜20分でできる進め方と成功事例を紹介します。

目次

小さな違和感を“早く拾えるチーム”が事故を防ぐ

現場で起きる事故は、重大なミスよりも「小さな違和感や軽い不安」が放置されることが原因です。

たとえば、

・忙しそうで声をかけづらい

・「言わなくてもいいか」と自分で判断してしまう

・今相談したら迷惑かもと遠慮する

といった気持ちから、重要な気づきが共有されないまま問題が大きくなるケースがあります。だからこそ、リーダーが意図的に1on1の時間をつくり、聞く姿勢を示すことが大切です。普段は上がりにくい本音や小さな違和感を拾い、事故の芽を早めにつぶす「安全装置」として活用しましょう。

1on1ミーティングとは? 事故防止につながる理由

1on1ミーティングとは、リーダーとメンバーが定期的に1対1で行う短い対話です。もともとは面談の考え方ですが、現場でも“予防策”として有効です。

① 小さな詰まり・言いづらい不満を拾える
・工程のどこかに手間がかかり焦りが出ている
・実は苦手な作業があり、無理をしながら続けている

👉焦りや苦手意識は、判断ミス・操作ミスにつながる典型的なリスクの要因になります。
1on1なら、こうした“事故の芽”を早めに拾って改善できます。

② 疲労・不安など“見えないリスク”を察知できる
・作業量の偏りで疲れが蓄積している
・人間関係や進め方への不安を抱えたまま働いている

👉疲労や不安は、注意力低下のサインです。
1on1では「忙しすぎてつらい」「我慢している」といった本音が出やすくなります。
この時間は評価と切り離し、「働きやすさを整える場」であることを明確に伝えることが大切です。

③ チームに“相談していい空気”が生まれる
・違和感や小さな不安を早めに共有できる
・気軽に声をかけられる雰囲気ができ、相談のハードルが下がる

👉相談のハードルが下がり、結果として、事故の前兆を拾える確率が大きく高まります。

リーダーがメンバー一人ひとりに耳を傾ける姿勢を見せることが、事故を防ぎ、心理的安全性を高めるしくみになります。相談が増えるほど、ヒヤリの早期共有も増えます。これは悪化ではなく、安全の感度が上がったサインです。

リーダーの姿勢で相談のしやすさは決まる

1on1は「評価の場」ではなく、安全と働きやすさを整える場であると最初に伝えます。
その上で、特に重要なのは次の3つです。

聞く姿勢を示す

・質問後は、相手が話し始めるまで一呼吸待つ
・言葉を遮らず、評価や否定をしない

👉1対1は普段より深い悩みや希望を聞きやすい環境です。小さな不満を溜めない効果があります。

✔ 相談して良い雰囲気をつくる

忙しくても必ず時間を確保する(事前に日程を設定)
・内容の事前共有で話しやすさUP
その場で解決できることは即対応

👉上長確認が必要な場合は「いつまでに対応するか」を明確にすることで、メンバーは「聞いてもらえた」と実感が生まれます。

✔ 現場の段取りや詰まりを理解しておく

・負荷が集中しやすい工程を把握
・最近の作業内容・取り組みを理解

👉現場に沿った質問ができるため、違和感の早期発見につながります。

小さな積み重ねが「この人には話しても大丈夫」という安心感となり、事故の芽につながる“違和感”を早期に拾えるチームが育ちます。

 1on1の進め方(10〜20分でできる実践例)

■ 時間の目安(短く・こまめに)

・月1回:20〜30分
・週1回:10〜15分で十分
→長時間より頻度小さな変化(疲労・焦り・迷い)を早く拾うのが目的です。

進行例(テンプレート)

1.最近の業務で気になったことは?

2.困っていること・詰まっている作業は?

3.安全面で不安に感じた場面は?

4.改善したいこと、挑戦したいことは?

5.今日から一つだけ試すことを決める

👉 ポイント:リーダーが結論を先に言わないこと
まずはメンバーの言葉を引き出すことで、本音や違和感が見えやすくなります。

■ 経験別に変える質問例

新人:「わからないこと・困っていることは?」→
作業のやりやすさを確認し、早期の詰まりを防ぐ。

中堅:「やりづらいこと・ヒヤッとしたことは?」→
中間の立場で抱えやすい葛藤や業務課題を一緒に整理する。

ベテラン:「改善点・後輩へのアドバイスは?」→
チーム全体への視点を引き出し、後輩支援や言いづらい悩みも拾う。

経験年数はあくまで目安です。
個人によってつまずくポイントは違うため、決めつけず対話しながら状況を確かめることが大切です。1on1は「教える場」ではなく、メンバーが次の一歩を踏み出せるよう支える場として考えましょう。一方的な指導ではなく、行動につながる気づきを一緒につくる姿勢が効果を高めます。

小さな不安を見逃さない!1on1で変わるチームの現場

■実践例:とある製造現場(1on1で“迷い”を可視化)

ある新人社員は、1on1で次のような悩みを打ち明けました。
・「タスクは分かるけれど、進め方に自信がない」
・「上司に相談しづらく、判断に迷うことが多い」

そこでリーダーは、現状のタスクを一緒に確認し、1か月単位で管理・可視化するしくみを導入しました。

■ 3か月後、2回目の1on1で見えた変化

・取り組むべき目標が明確になり、作業の流れがスムーズに
・相談のハードルが下がり、抱え込んでいた不安が軽減

小さな不安を早期に拾い、行動に落とし込むことで、本人の働きやすさが大きく改善しました。

■実践ポイント

個々の課題を早期に拾う
 – 「なんとなく気になる」を聞ける場をつくることで、事故の芽も早く気づける。

タスクや段取りを整理・可視化する
 – 迷いや無駄が減り、進捗の詰まりも見つけやすい。

小さな不安や課題も見逃さず改善する
 – 軽微な不安ほど早く解消すると、メンバーの成長スピードが上がる。

こうした積み重ねが、チーム全体の活性化につながり、現場の安全・効率も着実に高まっていきます。

まとめ

1on1ミーティングは、信頼を育てながら安全力を高めるしくみです。短時間でも定期的に話す場をつくることで、

・小さな違和感を早く拾える

・安全のボトルネックを減らせる

・メンバーが主体的に動きやすくなる

まずは「10分の1on1」を1か月試して、現場の空気の変化を確かめてください。相談しやすくなったら、次は情報の“流れ”を滞らせない仕組みです。

次の記事では「報告が遅れない現場をつくる|リーダーが整えるしくみと運用のポイントを解説します。報告が遅れるだけで、事故のリスクは残ります。「遅れない・止まらない」運用に進みましょう。

よくある質問(FAQ

相談文化を作るのに特別な制度は必要ですか?

最初は日常の声かけで十分です。1on1など“続けられる小さなしくみ”から始める方が、無理なく定着し、現場にも浸透します

部下が相談してくれません。どうすればいいですか?

ミスを責めず、話を遮らず、「聞く姿勢」を示すことが第一歩です。相談しやすい雰囲気が整うと、自然と話してくれるようになります

相談する時間がない場合は?

朝礼の2〜3分、休憩の5分でも効果があります。
“時間をとる”のではなく、“日常に組み込む”ことが継続のコツです。

心理的安全性を高める具体策は?

次の3つが基本です。

・失敗を責めず「まず状況」を聞く

・意見を否定せず尊重する

・小さな試行と検証を評価する

これらは、改善文化を育てる土台にもなります。

相談文化が事故防止につながる理由は?

小さな違和感・不安・作業の詰まりを早い段階で共有でき、“重大事故につながるボトルネック”を事前に解消できるからです

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